9月10日に放送されたNHKスペシャル「スクープドキュメント沖縄と核」を見ました。これはまさにスクープ。恐ろしい歴史的事実と、今に続く沖縄の苦難の構造を深く伝えていました。
再放送がありますので、ぜひぜひご覧ください。再放送は9月20日(水)午前0時10分からです。日付は20日ですが、19日の深夜ですのでご注意ください。
内容を簡単に紹介しますが、番組は本土復帰前の沖縄の核配備の事実を追ったものです。一昨年、アメリカが機密を解除したため、NHKが長期取材を行いました。取材の成果は驚くべき事実や証言の連続でした。
その1、沖縄には当時なんと1300発もの核爆弾があり、世界最大級の核拠点であったこと。その2、核配備と爆弾投下訓練のために基地は拡大され、訓練で県民も死亡したこと。その3、核ミサイルが核を積んだまま訓練中に発射され、兵士一人が死亡、ミサイルは海に落下したこと。今の那覇空港にあった基地での出来事です。そのミサイルの核は広島級の原爆であり、もし爆発していたら那覇市が壊滅的な被害を受けたであろうとコメントしています。その4、キューバ危機の時には沖縄の核ミサイルがまさにすぐにでも発射されかねない状況だったこと。24時間発射スタンバイされており、当時の兵士は「もし撃てばソ連も報復し、沖縄は終わっていた」との証言も。
とにかく恐ろしい事実の数々が、資料と証言できちんと裏付けられて紹介されています。美しい沖縄が、もしかしたら永遠に壊されていたかもしれないのです。番組を見ると、核や武力の威嚇はエスカレートを生み、暴発の危険性がつきものであることがよくわかります。今のこの状況の中、ぜひ見ていただきたい番組です。
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