72回目の終戦記念日を迎えました。テレビでも新聞でも、太平洋戦争の悲劇について様々な報道がなされています。310万人もの日本人が亡くなり、2000万人ものアジアの人々が犠牲になった太平洋戦争。本当に恐ろしい映像、痛ましい証言に、胸が痛んでなりません。
戦争を繰り返してはならない、と何度でも叫ばなければなりません。今、トランプ大統領が、北朝鮮の脅威に対してエスカレートした対応を繰り返しています。世界の他の国の指導者や、アメリカ国内の人々ですら自制を呼びかけているのに、日本の現政権は、トランプ大統領に同調するばかりです。本当に心配でなりません。
太平洋戦争は、当時の軍部の甘い見通しで始まりました。真珠湾で勝利すればアメリカは屈服するだろうという根拠のない楽観主義で戦争に乗り出しました。そしていったん始まった戦争は、止められることはなく、破滅にまで突き進みました。
戦争において犠牲になるのは、指導層ではなく、私たち一般の市民です。軍隊ですら将校の死亡率は低く、一般兵士の方が数多く死んでいます。日本軍は兵士の食料すらちゃんと用意せずに戦場に「大和魂」で送り出しました。亡くなった兵士のうち6割が餓死や病死です。戦争の犠牲、つけを払うのは、権力者ではなく一般市民です。
トランプ大統領がもし万一戦闘行為を始めた場合に、戦場となるのは朝鮮半島であり、またアメリカの軍事行動に協力した日本です。トランプ大統領は安全地帯で、「勇敢な決断をした大統領」を演じるだけです。
威嚇の応酬だけでは、先の大戦と同じ道を進みかねません。備えは必要ですが、対応をエスカレートさせることなく、対話を呼びかけていかなければなりません。
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