今週、共謀罪法案が国会で可決・成立しました。

国連の人権に関する特別報告者からも法案がプライバシーを犯す危険性を指摘されているのにもかかわらず、強行採決されました。日本は世界標準の人権基準に背を向けて、人々の自由を制約する法律を作ったのです。この国は、一体どこへ行こうとしているのでしょうか。言葉が出てこないくらいショックです。

法案の内容自体が問題ですが、それ以上に国会審議のあり方も、おごりと国民無視の連続でした。一般人が法律の対象になるかどうかも一番肝心な点も曖昧なまま。首相や法相は一般人は対象にならないと言いましたが、法務省刑事局長は対象になると明言しています。その食い違いもほったらかしのままです。つじつまの合わない答弁ばかりが繰り返されました。

そして法務委員会の採決を行わずにいきなり本会議での採決。少数者の意見を大切にして議論を十分に尽くべきである議会制民主主義の否定です。

また、早めの強行採決は、国会を延長していくと加計学園問題で野党に攻められるし、都議会選挙にも影響があると自民党が考えたからのようです。全くもっておかしな話。

我々の税金がどう使われつのかをただすべきなのが、加計学園問題です。この問題のためだけでも国会は延長されるべきですし、共謀罪だけでも延長しての十分な審議が必要です。国会を閉めれば、加計学園の問題も共謀罪も忘れ去られると思っているとしたら、どこまで国民を馬鹿にしているのかと、怒りを覚えます。

森友学園の問題も、加計学園も、共謀罪も、その他様々な問題が、誤魔化された状態のままどんどん過去の話にされようとしています。「私たちは忘れない」と言い続けなければいけない。いま行われている茶番劇を忘れずに、政治の倫理を引き続き問いただしていきましょう。

また、まっとうな道があることも私たちは忘れません。道理が通る社会を作る正しい道は、明るくて広い道。一緒に歩む仲間はたくさんいます。多くの人が望む道です。必ず揺り戻しがやってきます。信じて歩いていきたいです。