佐野市の安藤勇寿「少年の日」美術館では、安藤先生ご本人にもお会いしてお話することができました。作品のイメージそのものの暖かで飾らないお人柄の方です。そして風景だけではなく人間の暮らしや心を、深く見つめていらっしゃる方です。
印象に残ったお話の一つに、「地域に根を張り枝葉が茂る仕事が増えていくといいですね」という言葉がありました。
確かに、今の社会や経済のもとでは、経済活動が地域の暮らしともつながっていない傾向が強まっていると思います。職場も働く人も孤立することが多くなっています。仕事と生活、会社と地域それぞれが分断された形になり、枝や葉を伸ばして果実を実らせていくような一貫性の実感にも乏しくなってきています。
「働くこと」が「お金」だけにつながっていて、「生きること」や「地域」「ふるさと」と繋がらない。これを意識し、協働していかなければ、さらに地域の元気が無くなっていく、そんな悪循環があります。
いま、そうした分断に気づき、変え、発信している若い方もたくさんいらっしゃいます。ものづくりと足利、伝統と日光、陶芸と益子、農産品と那須…などなど。
ふるさとや人々の絆の中に根を張り枝葉を周りに伸ばしていく仕事を増やしていく仕掛け、もっと楽しんで考え、増やしていかなければなりません。応援していかなければなりません。
栃木は農産物も自然も観光資源も豊かです。伝統工芸も数多くあります。どうやって組み合わせるか。それをもっと県内の人にも県外の人にも魅力的なものに時代に合わせ見せていきたいですね。
グローバル経済に頼らない新しい形の地域経済の活性化のために、アイディアを具体的な形にしていきたい、そのために色々な勉強を続けていこう、と思います。
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