7月10日(日)の投票日を前に、最後にもう一度、憲法についてのたのべたかおの考えを、ここに書きます。
「立憲主義」とは「憲法によって国を立てる」、つまり憲法を国のいわば背骨として国や社会の物事を運営していくということです。憲法は日本国の基本のあり方を決める一番重要なものです。憲法に基づいて、法律が制定され、政治が運営されていかなければなりません。
つまり、「憲法」は権力から国民を守るための仕組みを決めるもので、憲法は政治家や官僚が守らなければならないものなのです。
安倍政権は、その憲法を改正しようとしている。それは、立憲主義が否定され、国家、国のかたちそのものが大きく変わるということなのです。
この参議院選挙で改憲派が2/3の議席を取ると、日本は憲法改正へ進むことになります。憲法9条の改正、そして集団的自衛権を制限なく行使可能となる。過去の歴史の反省に基づく日本国憲法の平和主義を捨て去ることになるのです。
憲法改正は9条だけの話ではありません。みなさんは自民党憲法草案を見ましたか?
自衛隊に代わる「国防軍」をつくり、この国防軍で武力行使を行うことができるようにするとしています。「緊急事態条項」では、緊急事態において、特に必要があると認めるときは、閣議で緊急事態の宣言を発することができ、緊急事態の宣言が発せられた場合には、「何人も、法律の定めるところにより、当該宣言に係る事態において国民の生命、身体及び財産を守るために行われる措置に関して発せられる国その他公の機関の指示に従わなければならない」とされ、国会の承認を経ず、法律をも超え、内閣総理大臣の指示に公の機関も国民も指示に従うこととあるのです。
「言論の自由」についても、「公益及び公の秩序を害することを目的とした活動を行い、並びにそれを目的として結社をすることは、認められない」という条文が付加されいています。公の秩序を害すると判断されれば、様々な表現行為が禁止されかねません。
さらに、「家族は、社会の自然かつ基礎的な単位として、尊重される。家族は、互いに助け合わなければならない」という文言も盛り込まれています。家族のかたちは多様であって当然で、国に家族のかたち、そして家族による自助を強いるべきではないはずであるのに。家事、仕事、子育て、看護介護…と家族で全て担える余裕があるのか。そんなに全てを器用にこなせる家族がどれだけあるだろうか。家族による助け合いの義務は、社会保障制度を後退させる可能性もあるのです。
こうした改正は憲法全体の一部ですが、重要なのは、”権力から国民を守るためのもの”であるはずの憲法が、国民に多くの義務を強いるものに変わろうとしているということ。もはや憲法の存在意義がないのです。それは日本が立憲主義の国家でなくなるということです。
憲法を失った日本に未来はあるでしょうか?どうかもう一度、考えてみて下さい。
たのべたかおは、憲法改正に反対です。
もちろん、目の前の経済や社会保障も選挙の争点です。しかし、これからの国の姿を決める憲法改正の是非は、何よりも重要なことなのです。
たのべたかおは、立憲主義、民主主義、そして平和主義を守り、
そして、地域経済から強くする経済政策への転換と、
仕事・子育て・そして歳を重ねることを喜べる社会保障制度の安定と拡充に取り組んでいきます。
この記事へのコメントはありません。